On the DL / B-side

On The DL B-side Volume 1: テキサス州オースティン

February 16, 2020

「On The DL」はこれまでに訪れたビアコミュニティについて語るブログです。様々な州や町、ブリュワリーや地域で見聞きしたことをシェアしていきたいと思っています。「On The DL B-side」では「On The DL」の記事をなぞりつつ、直訳ではないちょっと別の視点から日本語で語ります。

On The DL B-side」へようこそ!第一回は2017年の年末に訪れたテキサス州オースティンについてです。LAを拠点とする我々が、なぜロサンゼルスではなくオースティンを第一回に選んだかにはいくつか理由があります。西海岸バイアスかもしれませんが、アメリカでクラフトビールといえばポートランドやサンディエゴを思い浮かべるものの、まっ先にオースティンを思い浮かべることは少ないと思います。オースティンはグルメや音楽で知られていますが、クラフトビールシーンも素晴らしいものでした。我々が体験したオースティンはコミュニティやビールに対する愛と情熱に溢れ、まさにクラフトビールシーンそのものを象徴していると感じたので、一番に紹介します!

我々がそもそもオースティンに向かったのは、もう一つの趣味であるNBA観戦のため、テキサスの3チームがある都市(ダラス、サンアントニオ、ヒューストン)巡りをしていたからでした。ダラスを出た我々はサンアントニオに向かう途中、美味しいビールを求めてテキサスいちクールな町、オースティンに立ち寄りました。良さそうなブリュワリーやクラフトビアバーをいくつか調べて目星をつけ、まず行ったのはダウンタウンの少し外れにあるWorkhorse Bar。確かyelpなどで検索したらタップ数が多そうだったのと、モーテルに近いという理由で選んだのだったと思います。中は特に目立ったことのない、こぢんまりとしたローカルなバーという感じでしたが、検索した通りタップはたくさんあり、まずはそれだけで満足。もちろんDrink Localをモットーにオースティン産のビールを頼み、さらにお勧めを聞きました。我々がこの辺の出身ではないということがバーに並んで座っていたローカルの常連客らに知れ渡ると、端に座っていた女性が紙ナプキンを取り出してお勧めのバーやブリュワリー、美味しいお店等を書き始めました。突然の出来事に呆気に取られている間にも「他にお勧めは?あそこはもう書いた?」とバーの名前や新しくできたばかりのブリュワリーの名前が次々と書き足されていきます。

常連でもなければローカルでもない我々を暖かく受け入れ、おまけに一泊の滞在では行ききれないほどの美味しそうなお勧めスポットを惜しげも無くシェアしてくれたことに感動!自分の町に対するプライドと愛、そしてまさに我々がクラフトビール界が好きな理由でもあるコミュニティの精神を感じました。

オースティンのお勧めスポットで盛り上がっていると、そこへまた一人常連客が店に入ってきました。Wiley the Overlordと名乗るその男性は、我々が観光客だと分かると「クラフトビール好き?いつまでいるの?予定は?」と興味津々。話の端々から彼自身がクラフトビール業界に携わっているようでしたが、詳細は分からず。しばらくして我々がWorkhorse Barを出ると、同じくバーを出たワイリーが「ツアーガイドいる?オースティンの案内しようか?」と申し出てくれたものの、そこまでお世話になるわけにもいかないので丁寧に断りました。

少しモーテルに戻って休んだ後、あらかじめ行きたいと思っていた上にWorkhorse Barのみんなも激推ししていたブリュワリー、Austin Beerworksへ。広々としたブリュワリーとタップルームでフライト(4~5種類のビールが小さめのテイスティング用グラスに入って飲み比べできるようになっているセット。ビールは自分で選べたり、そのブリュワリー定番のビールが予めセットになっていたりする)をいくつかオーダーして飲み比べ。さすがお勧めされただけあって、どれも美味しい。さらにここはグッズも充実していて、Tシャツやグラス、ピンなど可愛いデザインのものがたくさんありました。

一通り飲んで会計をしに行くと、すでに済んでいるとのこと。どういうことか分からず混乱していると、我々が一休みしている間に先ほどのワイリーが来て「この二人が後から来るから面倒みておいて!」と言って会計を済ませてくれていたことをバーテンダーのセーラが教えてくれました。

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ワイリー!なんという優しさ!なんというホスピタリティ!感動しつつも連絡先がわからないので、紙ナプキンにワイリーへの感謝の気持ちをしたためてAustin Beerworksを後にしました。いつかLAに来ることがあったらぜひともお返しさせてね。

この日最後に向かったのはSpokesmanというコーヒーショップ兼ビアバー。グラフィティの壁画と焙煎機が目立つ店内ではコーヒーを自家焙煎していて、バーにはローカルなブリュワリーを中心としたビールが並んでいました。

バーに座りコーヒーとビールを頼みつつ、ダラス・マーヴェリックスのタトゥーの入ったバーテンダーのネイサンと話していると、ふと向かいの壁にかかっている写真が目に入りました。スキーマスクを被り70年代風のスーツを身にまとった男性の写真には「Employee of the Month」と書かれていて、思わずネイサンに「これは誰?」と尋ねると…そう、ここまで読んでいたらもうお分りですよね。Wiley the Overlord!!大君主ワイリー!一体あんたは何者なんだ!!

ちなみに我々が行った時はすでに時間も遅く外も暗かったので気づかなかったのか、単に酔っ払っていて気づかなかっただけなのか定かではないけど、このSpokesmanの周辺はThe Yardといって他にもワイナリーやウィスキー醸造所、ブリュワリー、などが並ぶエリアのようです。改めてまた行ってみたい!他にもこの翌日行ったEasy Tigerなどまだまだ紹介したいことはたくさんありますが、それはまた今度の機会に。皆さんも機会があったらぜひオースティンへ!ビールにBBQにタコスと美味しいものだらけ、おまけに人も優しい。そんな素敵な町でした。

「On The DL」で紹介した場所やその周辺は随時Instagramにもアップしているのでそちらもぜひチェックしてみてください!ツイッターではポッドキャストやブログの最新情報をお届けいているので、そちらもどうぞ!

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